エガケ(グローブ)
すべての猛禽を扱うのに必要な道具です。
特に鷹狩りに使われるような中・大型種では必ず専用のものが必要となります。
 
足革(アンクレット&ジェス)
猛禽を繋ぐ時に必要になります。日本では鷹を獲物に羽合せするときには重要な役割を果たします。日本伝統の和式の足革はオオタカの場合、掛け爪につけるイギリと合せて使います。現在は、訓練中に木の枝にひっかかったりするトラブルを避けるため、洋風のアイルメリイ方式の足革をつけるのが一般的です。これは足に巻くアンクレットと紐の部分にあたるジェスに別けられフリーフライト時には穴のないフライングジェスに交換します。
店頭での取り付けは¥3,000〜。取り付けには専用の工具が必要になります。
   
大緒(リーシュ)
足革を一本に束ね架「ほこ」(パーチ)に繋ぐ紐の事。和式の大緒は小槌緒とモトオシ(ヨリモドシ)と大緒本体に別けられ、本体は2本(3600mmを2つ折り)となります。現在では洋式のパーチに繋ぐ事が多いため、1200mmくらいの1本で作られた和洋折衷式の大緒が便利です。
   
架「ほこ」(パーチ)

日本での架は海外ではスクリーンパーチと呼ばれています。しかし、ぶら下がり事故が多いため勧められないのが現状です。特に体調が悪い時にタカが休めないのは問題となります。現在ではより安全な西洋式のパーチが使われます。基本的にはタカ類はボウパーチ、ハヤブサ・フクロウ類はブロック(ブロックパーチ)を使います。又,さらに安全なセルフパーチも使われています。セルフパーチは構造が簡単なため、日曜大工で製作が可能です。

   
鷹部屋・カゴ(ケージ)

猛禽類を繋ぐあるいは飼育する空間。室内の置くものをケージ、野外へ設置されたものを小屋ないし鷹部屋と言います。小型種等は鳥かご程度の大きさのスペースでも飼育が可能です。コノハズク等の場合450(幅)×450(奥行)×600(高)mm位のケージ。中型猛禽類(ハヤブサ・オオタカ)クラスで1800×1800位のスペースが必要です。いずれも専用のものを必要とします。
猛禽類の飼育にはいわゆる金網の鳥かごやペットゲージは羽根を傷めるので不向き。

   
鈴・鈴革・鈴板

飛んでいった鷹、獲物を追って藪等に入った鷹の居場所を特定するために使います。西洋では左右の足2個付けます。また、左右の音色が違い、距離感が把握しやすくなっています。日本のでは、尾羽に鈴革を縫い付け、鈴板を反響版のようにし洋風の鈴の高音の方を1個取付けます。尾羽につけるのは飛行時の抵抗になりにくく良いとされています。又、鈴板には発信機の取り付けようの金具をつけ、飛ばす時は発信機、飛ばさない時は尾カバーを取付けます。繋いでいる時には異常な鈴の音で鳥の様子を知ることも・・・・

   
各種栄養剤
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現在の猛禽類の飼育では冷凍餌を与えるのが主流となっています。その冷凍エサの栄養を補助するために使います。
ビタミンの補助としてタカ・ハヤブサ類にはビタホーク(ビタミン)。
フクロウ類にはエビミックスもしくはMVS-30(ビタミン&カルシウム)。
カルシウムの補助にはニュートロバル(カルシウム&ミネラル)の組み合わせが効果的。
ヒナの成長期や病気のときのケアにはエビプロ(消化酵素)がオススメです。
 
忍縄「おきなわ」(クリアンス)
訓練時の見極め、フリーにするまでの保険として細くて長い紐をつけて飛ばす訓練をします。日本のいわゆる「忍縄/おきなわ」はつけたままでのカモ場での鷹狩りに使われました。海外の鷹狩り用品として売られている化学繊維の紐を使用しています。
日本では本来絹糸を縒った紐等が使われました。現在では絹の忍縄を作れる職人が少ないため、高価になっています。
 
ルアー
疑似餌の事です。フリーにする前に教えておきます。地面に固定して、獲物を持って行かせない訓練、獲物を捕らえる訓練として使います。羽節や餌合子(ホールミート&ピースミートも含む)等より訴求力があるので教えておくと回収時に有効です。
オススメはイングランドルアー(パッド・ウイング・ライン付きで)
 
バッグ&ベスト
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活餌やルアー等の道具類をしまっておくのに必要です。鷹狩り用の物でなくとも使えはしますが出し入れに手間取るようではタカの仕上がりに影響が出ます。当店ではより邪魔にならないベストをお勧めします。
 
口餌籠「くちえかご」
日本独特の道具です。本来は竹または藤で編んだ籠を使います。現在ではプラスチック製の口餌籠なども作られています。
 
グリース&シリコン
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エガケや足革(鹿革・カンガルー革・牛革etc)のケア用です。柔らかさを維持したり、硬くなった時に擦り込んで柔らかさを戻したりします。さらにシリコンは撥水効果も高く、特に足革等は切れにくくなるため、繋ぎっぱなしで手入れをしないタカの足革には最適です。私のようなマメでない方にも便利です。

 
頭巾(フード)
ハヤブサ用の頭巾で目隠しとして使います。ハヤブサ類は目で見た獲物に行きたい(飛び掛りたい)時に行かして貰えない状況が続くとシラケル・ボケる(行かなくなる)ということが有ります。それを防止する目的で被せる道具です。無用の騒がせたくない時にも使います。オオタカ等のハイタカ属のタカ類に被せるのは非常に困難。
 
 
[あると便利な道具]
 
鳩袋
生きたままの鳩を携帯するための袋です。頭と尾羽が袋の外に出ますので、息ができ、糞もできるという日本の鷹匠の傑作?ともいえる道具です。
 
尾カバー
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その名の通り尾羽の保護用のカバーです。特にハイタカ属のタカを輸送箱に入れて運ぶ時には必要になります。
   
餌合子「えごうし・えごし」
オオタカの仕込みに使われた日本伝統の道具です。木製で漆塗りの小判型のエサ入れで、一閑張りまたは生革に漆を塗った餌合子覆いに入れて運びます。用途としては蓋と器を叩いて(カスタネットのように)音(クラッキング効果)をたててタカを呼びます。拳の上でタカが足を出したり、飛んできた勢いのままエサをひったくるような行為の矯正にも使われます。オオタカ・ハリスホーク・ミナミハイタカの仕込みでは非常に効果がありました。現在ではFRP製の使いやすいものが作られています。
 
輸送箱
タカを運ぶ輸送用の箱。海外では専用のものやペット用のバリケンなどが使われたりしています。箱におとなしく入ってもらう訓練「箱仕込み」は必要です。日本放鷹協会諏訪流鷹匠 波多野氏の考案による、タカ・ハヤブサ用の輸送箱は各部に工夫がなされた非常に完成された逸品です。
 
ブチ
藤蔓の道具、一端は房状にもう一端は尖らせて有ります。手では触れないタカでもブチでは大丈夫というのもざらです。
 
テレメトリーシステム(発信機&受信機)
鳥につける小型発信機と受信機の組み合わせ。獲物を遠くへ追っていった時や風に乗って遠くへ飛んでしまった時等には効果を発揮します。獲物をはずせば帰ってくる鳥でも獲物を獲ってしまうとそこで食べ始めます。そこで早く見つけるために使います。もしもの、保険ですので「ああぁ、発信機ついてて良かった!」と思える事が1回でもあれば元は取れます。オススメはマーシャルRT×2、電池×10、トラッカーマキシマ5chのセットです。

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